ブログ

blog
月刊シティ・タワー診療所 3月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 3月号

ザイテングラートは涸沢から奥穂高岳に向かう急な上り坂。 毎年ここで滑落事故が起きている難所です。写真ではわかりにくいですが、 階段状の急坂であり、道幅もかなり狭い中を約3時間登っていきます。 ザイデンを登るときは幸せなヒトトキです。 ~「がん・よろず相談外来」開設中~ 痛剤みやむくみなどがんにともなう症状が辛い方、 抗がん治療の継続のことや今後の療養場所で悩まれている方などを対象に がん・よろず相談外来を開設しております。 予約制ですので、事前にお電話をお願いします。(058-269-3270) 今月の島ちゃん先生 〜総合診療ってわかりにくいな〜 膝関節症クリニック、睡眠クリニック、頭痛クリニックなど最近専門的なクリニックが目立つようになりました。 受診する方としてはピンポイントで診てもらえるのでわかりやすくていいですね。 一方で、総合診療ってなんだかわからないな〜と私自身思います (ちなみに当院は内科、小児科、在宅医療となっておりますが、総合診療が専門です)。 総合診療に似た言葉で総合内科、もあるからさらにややっこしい! 総合診療とは、子どもからお年寄りまで、どんな症状を抱える人に対応します。 一番の特徴が、一つの疾患からその人を診るのではなく、 色々な病気や生活背景を持った人をトータルに考え対応する、というのが専門です。 例えば、先月から紹介しているコレステロールの対応でも、 コレステロールの値だけみれば治療適応でも、認知症や食事摂取能力、 などを考えコレステロールの治療がこの人には必要なのか?を考えるのが専門です。 例えば上記の人なら食事摂取が不良で体力が低下しているのなら コレステロール値が高くても「しっかり食べましょう!」と言うと思います。 こんな感じでその人にとって何を優先して治療するのか?治療しないか?を考えるのが総合診療です。 うーん、でもやっぱりわかりにくいかな〜。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、急に血圧が高くなると危ないの?」 この質問はよく聞く質問ですね。 例えば血圧を測定したら、普段140くらいの人が180くらいになると 驚いて診療所に駆け込む、というケースですね。 これは鶏と卵の話と一緒で、血圧が高いから何かの病気になったのか、 それとも何かの病気になったから血圧が高いのか? 私達医療者としては、後者の場合には緊急性がある、と判断します。 この場合には、強い頭痛や胸部痛、目が見えない、手が片方だけ動かない、 など、どう見ても「緊急な症状」があるときです。 このようなときには早めに医療機関を受診し治療を受けることが必要です。 一方で普段みなさんが知っている高血圧症は前者です。 前者の場合、特に強い自覚症状もなく、なんとなく測定したら高かった。 高かったので不安だからもう一度測定したら更に高かった!というケースです。 このような場合には一晩寝て休んで、翌日医療機関に受診する くらいのゆとりを持って対応するとよいです。    

月刊シティ・タワー診療所 2月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 2月号

この日は登り始めには雨でした。 でも必ず晴れると思って登ること5時間後、快晴の天候に恵まれました。 そして見事な雲海を目にすることができました。写真左が槍ヶ岳、右が穂高連峰です。 ~「がん・よろず相談外来」開設中~ 痛剤みやむくみなどがんにともなう症状が辛い方、 抗がん治療の継続のことや今後の療養場所で悩まれている方などを対象に がん・よろず相談外来を開設しております。 予約制ですので、事前にお電話をお願いします。(058-269-3270) 今月の島ちゃん先生 〜マネジメントと子育てって同じだ!〜 当院は12年前に、私、看護師1人、事務1人の3人で事業を始めました。 しかしいつのまにか20人を超える事業所になりました。とても嬉しい限りです。   しかし私がマネジメント、管理業務ということに全く疎く、努力と気合と根性だけで運営してきました。 それではスタッフが多くなる中ではイケナイ、ということで数年前からマネジメント、管理業務ということを勉強し始めました。 マネジメントの本ってたくさんありますね。 これまで読んだ本は30冊を超えていると思います。 そのような中で、子育ての本を読む機会がありました。 そうすると・・・ マネジメントと同じことが書いてあったのです。   例えば、 「結果を褒めるのではなく、その過程で頑張ったことを褒める」 「良かったね〜という褒め方ではなく、何が良かったのかを具体的に伝える」 「注意するときには端的に、すぐその場で」 「効率を求めない、人と比較しない」 「本人の興味があることをやらせる。親がやりたいことをさせるのではない」 う〜ん、反省することばかりでした。   私はなんでもすぐに答えを求めるし、結果にこだわるし、伝え方も上手ではないし。 私は子育てもマネジメントも上手な人ではないことがよくわかりました。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、コレステロール高いと卵食べちゃダメですか?」 先月に引き続きコレステロールの話題です。 コレステロールってなんとなく「悪いもの」と思われていませんか? スーパーにいっても「コレステロール50%カット」などという商品も売られており、 なんとなくコレステロールとりすぎは良くない、というイメージがついている印象です。 その中でも卵はコレステロールが豊富なため食べちゃだめ、という考えになっているような気がします。 今回お伝えしたいのは 「①コレステロールは体には大事な成分である」 「②食事でコレステロールをカットしてもなかなか数値は下がらない」 「③高齢者では逆にしっかり食べたほうがいい」です。 コレステロール値(特に悪玉と言われるLDLコレステロール)は下げたほうがいいですが、 それに伴って無理な食事制限は逆に他のバランスを崩します。 特に③の高齢者では痩せることのほうが健康リスクが高いです。 ですのでコレステロールを過度に恐れないでください。  

月刊シティ・タワー診療所 1月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 1月号

私が登山する中で楽しみにしていることが稜線歩きです。 稜線あるきとは、山から山にかけて歩くことです。 景色も良いし、切り立った細い道を歩くのもスリリングだし、本当に天国にいる気分です。 今回の写真は唐松岳から五竜岳への稜線歩きの風景です。 ~「がん・よろず相談外来」開設中~ 痛剤みやむくみなどがんにともなう症状が辛い方、 抗がん治療の継続のことや今後の療養場所で悩まれている方などを対象に がん・よろず相談外来を開設しております。 予約制ですので、事前にお電話をお願いします。(058-269-3270) 今月の島ちゃん先生 〜調理定年って言葉があるんだな〜 先日テレビを見ていたら「調理定年」という言葉が紹介されました。 仕事(いわゆる会社勤めなどの仕事)に対して定年があるように、 調理にも定年があってもいいのでは?という切実な思いが込められているようです。 確かに、調理って本当に大変ですよね。 以前ご紹介したとおり、私は料理がとても苦手で量を測りながら調理をする人って本当にすごいな、 と思っております。 たしかにこの調理にも定年があって然るべき。 もちろんいくつになっても調理をすることがボケ防止になる!といって90歳過ぎても調理をしている方もいます。 それはそれで素晴らしいと思いますし、調理定年しなさい、と思ってはいないです。 うちのおかんは80過ぎても子ども(すなわち私)に対して時々調理したものを送っており、 それが楽しみになっているようですし、地域の料理ボランティアにいくことを張り合いとしております。 だからこそ定年を勧めることはしません。 ちなみに、調理定年の平均はなんと63歳とのこと。 コロナによって外食産業、特にテイクアウトが増えたことでその年齢が一気に低年齢化したようです。 色々難しい問題だ〜 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、コレステロール高いけど薬は必要ですか?」 健診でコレステロールの評価があります。 特に悪玉コレステロールといわれるLDLコレステロールの値が 生活習慣病の発症に関与すると言われています。 TVコマーシャルでも「LDLが高めの人には〇〇」といった具合です。 たしかに大事な項目ではありますが、以下の点には注意しないといけません。 ・年齢に応じて上昇傾向にある。特に女性は閉経後に上昇する ・血圧や糖尿病ほど生活習慣病との慣例性は乏しい ・健診によって異常値が異なる。例えばある健診ではLDL>119で異常値と表記されたり、   別の健診ではLDL>140と表記されたりします。 当院ではLDLが高いからすぐに薬、ということはしていません。 これらの情報を総合的に考えて、投与すべきか、しないほうがいいかを相談します。

月刊シティ・タワー診療所 12月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 12月号

岐阜駅周辺では11月からイルミネーションでとても華やかになっています。 毎年どんどんきれいになっていく印象があります。今年は柿色のマントを羽織る信長さんでした。 今月の島ちゃん先生 〜特徴的な先生が多かったな、第3弾〜 小学校の思い出の第3弾です。 最後にご紹介するのは「木工が大好きな先生」です。 この先生は木工がとても好きで、この先生が独自に開発した楽器「バンドーラ」を小学生全員作りました。 バンドーラは、おそらくウクライナの楽器で、それをうちの小学校では弦を3本に減らして作りました。 私の地元は木曽檜の生産地であったため、木材が豊富でした。 このため木材の教育は不自由なくできたので、 児童全員がみな一年くらいかけて作ったのを覚えています。 この先生は私達の学年のひとつ下の学年の担任だったので、 その学年はバンドーラ作りと演奏をひたすらやっていました。 そのため、時々他県にも演奏会に行っており「うらやましいな〜」と子ども心に思っておりました。 というわけで、私の小学校はとてもユニークな小学校でした。 全校児童は50名足らずで、畑ばかりやる先生、音楽ばかりやる先生、 そして木工ばかりやる先生がいて、授業をうけた、という印象がありません。 それでもまあ、皆楽しく小学校生活を送りました。 残念ながら今は廃校になってしまいましたが、私が大学生のとき、 テレビ朝日のニュースステーションで「懐かしの木造校舎」という特集で全国版で紹介されたのが自慢です。 宮崎駿さんの映画に出てくるような木造校舎で、楽しく畑と音楽と木工をやっていました。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「夜にトイレに行くけれど、私は病気ですか?」 寒くなってくるとトイレが近くなりますね。 今回は夜のトイレについて私見も交えながら解説します。 まずは夜間にトイレに行くことは、決して病的ではありません。 寝てから起きるまで1回でもトイレに行くことがあれば夜間頻尿という定義に当てはまりますが、 高齢者であれば残念ながら1回以上行く人が「多い」印象です。 TVや新聞のコマーシャルでは、〇〇を飲んだらトイレの回数が減った!というものをみますが、 残念ながら夜間のトイレ回数0回を薬で目指すのは少々難しいようです。 どうしても加齢によって膀胱が尿をためる力や膀胱自体の容量(尿を貯める量)が衰えてきます。 薬で尿の回数を減らすというものもありますが、全員に絶対に効く、 というわけでもありません。 それよりはトイレに行った後しっかり寝られるか?トイレに安全に行けるか? のほうが大事かな、と思っております。

月刊シティ・タワー診療所 11月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 11月号

日本一高い山の富士山の写真です。 この写真は日本で二番目に高い北岳から撮影しました。 ちなみに北岳は山梨県にあります。 第3位は奥穂高岳と間ノ岳です。 (間ノ岳がここ数十年で少し高くなり同率3位になりました) 教えて島ちゃん先生 〜11月30日は人生会議の日〜 これまで人生会議について連載しました。 今回はその最終章です。ちょうど今月の30日は人生会議の日です。 これまでお伝えしたことを下記にまとめます。 1)人生の会議、なんて重く考えず気楽に話そう 2)自分のこれまでの生き方や考え方を伝えよう 3)医療介護の面で望んでいること、避けたいことを話そう 4)家族を含めた周りの人と話そう 5)この話し合いは1回で終わりにせず、何度も何度も話しよう 6)話している中で、価値観・考え方が変わるのが当然。それも受け入れよう 診療所では普段の診察時でもこのようなお話を伺いたく思います。 ぜひお気軽に医師、看護師に相談してください。 そしていざというときに、皆さんの意思が尊重されるように尽力 したいと思います。 ~新任医師紹介~ 森田 貴英(もりた たかひで) 出身:東京都 出身大学:東京医科歯科大学 趣味:写真撮影、音楽 はじめまして。10月より赴任した森田と申します。 初期研修まで東京にいた後、奈良の総合病院と診療所で計3年半、 その後越後湯沢の小病院で総合診療医として働いていました。 半年間という短い期間ですが、地域で生活している方々の支えとなれるような 診療を心がけたいと思っています。 地域のこと、皆さんのことなど色々教えてもらえたら嬉しいです。 どうぞよろしくお願いいたします。  

月刊シティ・タワー診療所 10月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 10月号

唐松岳からみる五竜岳 五竜岳に普通に登るのは面白くない、と考え 唐松岳から縦走して五竜岳に登りました。 この稜線歩きは人も少なく、快適。本当に天国に昇る気持ちで歩けました。   今月の島ちゃん先生 〜特徴的な先生が多かったな②〜 私の小学生時代の思い出、第2弾です。 前回は農業ばかりする先生。今回は音楽ばかりする先生のご紹介です。 この先生は私が5,6年生のときに担任だったので、とてもよく覚えています。 その先生は南米の音楽がとても好きで、自前で南米の楽器を持っていました。 そして自分で作詞作曲して、私達と一緒に音楽をしました。 年に1回秋に郡の小学校が集まる音楽会があり、そこで各学校歌を歌ったり、 楽器の演奏をしていました。 大きな学校では100人以上いるので、それは迫力のある歌声や演奏をしていました (印象的だったのが小学生にして威風堂々を演奏した学校もありました)。 それに比べて、私達小規模学校は、4〜6年集めてようやく20人 (その他の学校は6年生だけですが私達は特別)。 20人でこの先生が作詞作曲した音楽をみんなで歌う、ということをしました。 私は5年生のとき南米の太鼓の役をしました。 大きな太鼓を担いでぼーんぼーんとたたき、それをリズムにみんなが歌う、 というかなり独特なものでした。 おそらくかなり希少価値の高い小学校だったと思います。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、家族がいないけど大丈夫?」 ACP(人生会議)の話題の続きです。 今回は家族についてお話します。 以前は(今でも?)家族の決定権はとても強いというのが日本の現状です。 緊急入院などしたときには「家族に連絡を取って、え?家族は東京?それじゃあ間に合わない」 というような会話が飛び交い、病院では混乱するという現状があります。 もちろん今でも家族の影響力は強いのですが、 今後は医療の現場ではこの家族のあり方もかわるかもしれません。 というのは、「患者さんのことをよく知っている人」が人生会議では大事!とされたからです。 つまりこれまで本人の意思が確認できないときには家族に代理意思決定をすることが多かったのですが、 御存知の通り家族が遠方に暮らすことも多く、普段の本人のことをよりよく知っている人が 家族ではない可能性が高い、というのがその考えの根本です。 そして普段のこの人をよく知っている人から情報を得て、この患者さんならどう考えるかな? という「推定意思」を探る、という活動がされます。 ですので、家族がいない、という人もぜひ近くのよく知った人を作ってください。 そしてその人にしっかり自分の思いを伝えてください。 私達医療者はそのよく知った人も人生会議の場にお呼びし、しっかり話し合いをしたいと思っております。

月刊シティ・タワー診療所 9月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 9月号

とても有名な写真なので、掲載するのも恥ずかしい限りです。 観光名所にもなっている八方池です。天気がいいとこんな景色が見られます。 ただし朝9時くらいまでです。それ以上遅いとガスで見えなくなるのが山の常識です。 今月の島ちゃん先生 〜特徴的な先生が多かったな〜 私の小学生時代の思い出です。 以前お話した通り私の小学校は全校生徒54名というとても小さい学校でした。 そのためか?先生たちもとても「変わった」特徴をもつ先生が多かったような気がします。 今月はその一人を紹介します。 H先生は野菜作りと花作りが得意でした。 そのため、春は畑の開墾と花の世話、夏は畑の野菜収穫、 秋は菊の花作りと冬野菜の植え付け、冬は冬野菜の収穫、と1年中畑作業をしていました。 今だったら絶対に問題になるような教育だったと思いますが、 当時はこれが許されていました。 私達は言われるがままに畑作業を頑張りました。 教室で授業を受けた記憶はほとんどなく、連日畑に行っていた思い出しかありません。 特に思い出深かったのは、菊です。大菊は6年生がつくり、小菊は4,5年生が作りました。 大菊は見た目も華やかだったので、6年生になったら大菊(特に厚物が私は好きでした)を作りたい、 色は白色がいいな、と思って数年間取り組みました。 あと2人、変わった先生がいました。次回へつづく・・・ みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、ACPはどうやって活かされるの?」 ACP(人生会議)の話題の続きです。 では実際に急変したときにどのようにその人の意思を尊重し、医療が実施されるのか、 をストーリー仕立てで解説します。 Aさんは普段から「胃ろうなんかしたくない」「人生満足、ころっと逝けたらいい」 ということを家族にも近所の人にも、関わる医療介護スタッフにも伝えていました。 しかも何度もそれを伝えていました。 だんだんAさんは認知症が進行し、自分の言葉を発することができなくなりました。 食べることができなくなり、何度も誤嚥性肺炎で入退院を繰り返しました。 そしていよいよ栄養をとるために「胃ろう(=お腹に穴を開け直接栄養剤を入れる装置)」を作るかどうか、 という判断を病院意思から迫られました。 その時に家族さんからは「昔っから母は延命治療は希望してこなかった。 食べられなくなったらそれが人生、って言っていた」 という発言があり、ケアスタッフからも「点滴や入院した時のAさんの表情は辛そうだった。 これ以上入院はAさんにとっては苦痛だと思う」 という発言がありました。 命の長さを長らえる胃ろうという治療があっても、Aさんの生き方、Aさんらしさを皆で話し合い、 Aさんの尊厳を守るのは、胃ろうをしないで生きること、という結論に到達しました。 このように、ACPは1回の話し合いで決まるのではなく、何度も繰り返して話し合われること、 多くの人と話し合うこと、意思疎通できない状態でもその人らしさをみんなで 推定することが大事になります。 ご参考になりましたでしょうか?

月刊シティ・タワー診療所 8月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 8月号

北アルプス 白馬岳の近くに五竜岳という山があります。 この山は自分との闘いになります。まず山小屋まで遠い。そしてそこから見える山頂までの道のりが断崖絶壁に見える。 その葛藤に打ち勝って、登りきったときの達成感は本当に最高です。 今月の島ちゃん先生 〜高校野球と時刻表〜 夏といえば私にとっては高校野球が一番の思い出です。 小学生のときから大好きで、朝から晩までずっと見ていました。 小学生のころの私の趣味の一つに時刻表をみる、ということがありました。 試合が始まる前、出場校が紹介されます。そこで〇〇県〇〇市、と紹介されると、 その高校がどうやったら甲子園がある大阪(本当は兵庫県ですが・・・)にたどり着けるか? を自分なりに時刻表を調べていました。 例えば朝一番の試合なら前の日に何時に現地を出るのか? 夕方の試合なら朝一番で行けば間に合うのか?新幹線を使うと行けるな〜 でもブルートレインの方が前日からの日程的にいいかもしれない、など 小学生ながら色々空想を広げながら調べました。 これを調べていると、近畿地区は近くていいな〜 だからアルプススタンドは近畿勢は多く、北海道と東北は少ないのかな、と思っていました。 そんなことをしていたので、全国の地理と路線図が頭にしっかり入りました。 ちなみに私自身が甲子園に行くのは「急行ちくま」でした。

月刊シティ・タワー診療所 7月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 7月号

これは北岳からみた仙丈ヶ岳(せんじょうがたけ)です。 仙丈ヶ岳は南アルプスの女王と言われる美しい山です。 その山頂が朝焼けし、さらにその奥には北アルプスも眺められる絶景でした。   今月の島ちゃん先生 〜昔の思い出、移動映画教室〜 新しくテレビを購入しました。今のテレビはインターネットにもつながっているので、 テレビでネットの動画や映画などを見ることができるのですね。 (私はあまりテレビに興味がなかったので購入するまでその機能を知りませんでした)。 映画もこうやってレンタルすることなく観られる世の中になっており、本当に便利になったな〜と思います。 そこで昔の思い出を紹介します。 以前からお伝えしている通り、私は田舎育ちです。 映画館もなく、初めて映画館で映画を見たのは大学生になってからでした。 では、映画館じゃないところでみた映画、となると小学校の時の移動映画教室でした。 授業の一環で体育館で映画上映してくれました。 ほとんどジブリの映画だけだったのですが、トトロとか、ラピュタを見たときの興奮は今でも心に残っています。 トトロを見た後からは、ムカデ競争の名前が「猫バス競争」になりました(分かる人にはわかりますよね!)。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、どうやったら自分の意思が実行されるの?」 前回に引き続き人生会議のお話です。 前回「延命処置はしないでね」という意思を守ってほしい、という希望がありました。 それでは、それをどう実現するか?例えば延命処置といってもその定義が曖昧です。 例えば点滴も場合によっては有効な治療にもなるし、延命処置にもなります。 では点滴はしないでくれ、という意思を残しても「この場合なら少しの点滴で治ります。それもしないのですか?」 という自体になってしまいます。 つまり、想定されるケースが多すぎて全てに通じる意思ってなかなか難しいものです。 では、どうしたらいいか?それは「物語を多く語ること」「親しい人にしっかりそれを伝えること」です。 言葉で「延命処置は希望しない」だけではなく、こんなケースだったら私は延命処置をしたくないな、 とか、こういったときならしっかり治療してほしいな、とか多くの物語を語ることが大事です。 物語を聞いた人は、いざその場面になったとき 「〇〇さんはこんなことを言っていた。だから今のケースならきっとこう思うに違いない」という『推定意思』を話すことができます。 この推定意思が できるかできないか、が緊急時に役立ちます。

月刊シティ・タワー診療所 6月号 | 院長ブログ

月刊シティ・タワー診療所 6月号

登山者としては一度入っておきたいところとして有名な涸沢。 穂高連峰の麓にあり、上高地から入山すること約5時間で到達します。 涸沢から眺める穂高連峰はダイナミックで、本当に迫力があります。ちなみに涸沢ヒュッテのおでんは有名です。 診療所の体制についてご連絡 島崎医師が6月中まで家庭の事情により不在となります。 7月からは復帰しますのでご周知いただけますようお願いいたします。 なおその間は他のメンバーで対応しますのでご安心ください。 今月の島ちゃん先生 〜努力、気合、根性は昭和の産物か?〜 円安や日本の物価が安いためなのか?訪日外国人旅行者数が多くなっているようですね。 そのためか、TV番組でも外国人からみた日本、という内容が盛んに報じられている印象があります。 口々に「日本の品物は安い」とか、「お土産爆買いした」という報道がなされるたびに、時代は変わったな〜と思います。 私が大学生のときに、海外に旅行したときには、300円くらいでとても美味しい食事ができたのを覚えています。 それが今は逆になっているということでしょうか? かつては日本製は「高い商品」だったのが、いつか日本製は安い商品、という時代になるのでしょうか。 (いや、もうすでになっているのでしょうか?) そう思うと、時代の流れって激しく変わるものですね。 価値観や考え方をどんどん変化させていかないといけない時代になっていますね。 だから私の座右の銘である「努力と気合と根性」はもう古い考え方なのでしょうね。少々淋しい気がしますけれど・・・。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、人生会議って延命処置を希望しないことを書けばいいの?」 人生会議の話しをすると、よく聞かれるのは 「延命処置は希望しないからね、それを紙に書いておけばそれでいいの?」ということです。 答えは△です。その理由としては、人生観、生き方、自分の意思を尊重してくれる代理人はだれか、 などを話し合ったうえで、その結果として延命処置はしない、という紙を書いてあればそれには意義があります。 つまり◯です。一方で保険証の裏にある臓器提供の◯☓のような書面をただ記載してある、というだけでは意義が乏しいです。 つまりそれだけではその記録に効力は発生しない可能性が高いです。では上記2つの差はなにか? それは前者にはその記載に物語が詰め込まれていて、かつそれを代弁できる人がいる、後者にはその2つとも無い、 ということです。 ですので、ただ単に延命処置を希望しない、と記載しただけでは有効性は乏しいのです。 それでは有効性が高めるにはどうしたいいか?次回紹介いたします。