2024年3月

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月刊 シティタワー診療所​(3月号) | 院長ブログ

月刊 シティタワー診療所​(3月号)

登山ってほとんど坂道を登ります。 その中でも急坂と言われる難所がいくつかあります。 赤石岳に登る坂道もその一つでほぼ階段のような坂を1時間以上登っていきます。 標高差1500mを自分の足で登ったときに見える景色を思い描いて楽しく登ります。 今月の島ちゃん先生 〜AIが創り出す世界は???〜 最近のニュースはIT、特に生成AIの話題で持ち切りです。 私がみたTVでは「阪神優勝、道頓堀」という言葉を入れただけで、道頓堀で歓喜に湧く 阪神ファンの人々が描かれた絵画が1,2分で完成しました。 歌詞を入れるとそれにあった曲を作り、歌声が流れるというのも数分でできていました。 本当にすごいことだな、と思ったと同時に「恐ろしいな」と思いました。 なぜ私が恐ろしい、と感じたか?その理由は2つあります。 1つ目は人間の仕事ってわからなくなりそう、と思ったことです。 先程の絵画でも、楽曲でも今まではそれぞれの専門職の人が創意工夫をして作っていました。 それが人工知能が人間の時間を遥かに上回るスピードで学習し、作り上げる。 そのスピードの速さと能力に人間が負けてしまうこと、かつ、だれでもできることで 専門性が失われてしまうことが恐ろしい、と思った理由です。 そしてもう一つは「いつかAIが人間を不要」と思ってしまわないか?という懸念です。 先程も述べたように人工知能は人間以上の学習能力を持っています。 そうなるといつか、「世界にとって危険なものはなにか」という問をたて、その答えが「人間」と判断したらどうなるのでしょうか? 残念ながら人間は戦争もするし、環境問題も作ってしまいました。 そのような人間をAIが不要、危険、と感じたら・・・ ターミネーターの世界になりそうで、本当に怖いな、と思いました。 みんなの健康相談〜今月の質問〜 「センセイ、在宅医療のやりがいって何?」 これは先日ある患者さんから質問を受けました。 在宅医療ってこれまで紹介した通り24時間対応だったり、自宅での訪問であったりと 体力をとてもつかう仕事です。 それを思ってその患者さんはこのような質問をされたのだと思います。 在宅医療のやりがいは「人生勉強」と「尊敬できる人に出会える喜び」だと私は思っています。 当院では年間140名を超える方の最期に関わらせてもらっています。 その際に本当に尊敬できる人たちに出会えます。 自分が病気でしんどいのに、家族のことを最後の最後まで気遣う人。 50代という若さで病気になっても、人生を恨むことなく心穏やかに過ごされる人。 そんな人たちに出会えることが在宅医療の財産かな、と思います。 そしてそのような人たちに生き方を勉強させてもらうことが 私たちのやりがいだと思っています。 !!受付事務募集中!! 当院では外来を担当してくれる事務員を募集中です。 詳しくは当ホームページ内「採用情報」をご確認ください。